インタビュー:渡邉聡一さん(御殿場市役所商工振興課)
目次
― 「みくりやそば」の普及を目的とする「あなたのそばで振舞い隊」について教えてください。
平成24年2月7日に「御殿場みくりやそば あなたのそばで振舞隊」として正式に発足した団体で、御殿場の郷土料理である「みくりやそば」を広めるために活動しています。ひと昔前いわゆる「B級グルメ」が流行した際に、御殿場にも誇れるものがあるはずだと考え、「みくりやそば」のPRを通じて御殿場地域の魅力を発信することを目的としています。

― 「みくりやそば」の歴史や特徴について教えてください。
はっきりとした起源は分かっていませんが、古くから伝わっているものです。一説には江戸時代頃から続くとされています。御殿場地方の農家で、冠婚葬祭やお祝い事の際に、各家庭でさまざまな料理を作り、お客さんをもてなす風習がありました。その際に、そばを打ってお客さんに振る舞っていたそうです。それが各家庭で代々受け継がれ、現在の「みくりやそば」として親しまれるようになりました。
― 「みくりやそば」の特徴は?
一番の特徴は、つなぎに小麦粉ではなく、山芋や自然薯を使っていることですね。なぜこの製法が定着したのか、明確な理由は分かりませんが、地域で手に入る食材を活かした結果ではないかと言われています。また、御殿場の水は富士山の麓ならではの美味しさがあり、その水を使うこともこだわりの一つです。さらに、つゆには鶏肉の出汁を使用するのも特徴で、これが「みくりやそば」独特の素朴で優しい味わいを生み出しています。

― 「あなたのそばで振舞い隊」の具体的な活動内容は?
主に市内外のイベントで「みくりやそば」を振る舞う活動を行っています。市内のイベントだけでなく、東京など県外でも出店し、御殿場の食文化を広める努力を続けています。また、震災の際には支援活動の一環として、被災地でそばを振る舞うこともありました。
― ふるまい隊にはどのような方が参加されていますか?
商工会や観光協会、そば屋さん、そして御殿場を盛り上げたいと考える有志の方々が参加しています。「みくりやそば」を愛する人々が集まり、地域活性化のために協力しながら活動を続けています。

― 「みくりやそば」の魅力をどのように伝えていきたいとお考えですか?
やはり、一度食べてもらうことが一番ですね。山芋や自然薯を練り込んでいることで生まれる喉越しの良さや、素朴で優しい味わいが魅力です。そのため、イベントに積極的に出店し、実際に味わってもらう機会を増やしています。また、小学生向けのそば打ち教室を開くことで、若い世代にもこの伝統を知ってもらう努力をしています。
― 「みくりやそば」の課題や今後の目標は?
昔から家庭で食べられてきたものですが、最近では家庭で「みくりやそば」を食べる機会が減り、市民の間での認知度が低下していることが課題です。御殿場を盛り上げるためには、市民の皆さんと一緒に盛り上げていく必要があると考えています。そのため、地域の飲食店と協力し、みくりやそばを提供する「ふるまい認定店」を増やし、広めていきたいと考えています。現在、市内に26店舗ほどありますが、今後さらに増やしていければと思っています。

― 3月22日に開催される『ごてんば酒と食のフェスティバル』では、「みくりやそば」の出店があると伺いました。どのような内容になるのでしょうか?
イベントでは、「みくりやそば」を多くの方に楽しんでいただけるよう、振る舞い隊が出店します。県外からの来場者も多くいらっしゃるので、この機会にぜひ「みくりやそば」を知っていただき、御殿場の味を楽しんでいただければと思っています。
― 最後に、来場者の方へメッセージをお願いします。
御殿場のソウルフード「みくりやそば」をぜひ味わっていただき、一緒にこの食文化を盛り上げていただければ嬉しいです。ご来場を心よりお待ちしております!